Q: 正和興業に入社したきっかけは何でしょうか?
入社は29歳のときです。短大を卒業して勤めた会社は多忙な上に通勤時間が長く、とても負担でした。そこで、家からの近さ、通いやすさが魅力だった正和興業に入社しました。前職ではアパレル関係の会社の販売や生産管理を担当していましたので、土木建設業は全くの畑違い。初めの頃は営業アシスタントの仕事からスタートしました。具体的には、入札に関する公共工事の書類の更新や設計書の手配など、事務的な仕事を手伝っていました。
Q: 入社当初は戸惑いがありましたか?
最初は戸惑いましたね。入社してから営業アシスタントとして下水道局を訪問したり、同業者さんへの挨拶回りなどをしていました。しばらくして、退職する先輩から工事関連の書類を引き継ぐことになって、計画書作成や図面の見方などを学ばなければならなくなりました。前職でも仕様書を扱っていたので図面を理解する感覚はあったのですが、最初は図面を見ても、どのように仕事を進めれば良いのか全く分からなかったですね。
Q: どのように仕事を覚えていったのですか?
まず、計画書作成を引き継ぎ、それを基に直して発注者に持っていくところから始めました。ところが、計画書を見た発注者から、「これは全然違う」と言われてしまって(笑)
そんな時、発注者の担当者が本当に親切に、一から教えてくださったのです。その頃自社の社員のほとんどが現場に出てしまい、社内にはあまり人がいなかったので、社外の方から教えを受けることが多かったですね。みなさんとても親切に仕事を教えてくださって、それが私のその後の成長に大きく繋がったと感じています。
Q: なるほど、社外から学べる良い環境があったのですね!
他の業者さんの女性社員と話す機会も結構ありました。当時はどの会社も女性社員がとても少なかったんですよ。みなさん男性社会で頑張っているなと感じていましたね。本当に刺激になったと思っています。
正和興業は2024年度から完全週休2日制に移行して、誰もが働きやすい環境になってきています。当時と比べると現場で活躍する女性の割合も増えて、特に監督職を目指す女性が増えてきたのは、女性にとっても働きやすい環境が整ってきたことの証ですね。
Q: 当時の働き方は今と違いがありますか?
私は事務所にいて現場を支える立場なので、現場作業とは違ってもともと勤務時間は安定していました。とはいえ年度末に仕事が集中する波は昔からありました。最近ではその波をいかに平準化していくか、色々と試行錯誤しています。以前までは工期の短い小規模工事の案件が多く、そのため年度内に仕上げなければならない仕事が多かったのですが、最近では長期の大きな工事も受注できる体制になり、計画の立て方も変わってきました。締め切りに向けて早めに準備しておくことで以前よりも仕事の見通しが立てやすくなったと思います。今も年度末に仕事が集中する傾向は変わらないので、それをどう上手く分散させていくか、どう準備すれば良いかを常に考えながら、仕事の配分をしています。会社として効率よく仕事に取り組むための環境が整ってきているということですね。
Q: 育休を取得されたそうですね!
私が娘を出産して育休を取ったのは、入社して4年後、結婚してから1年後でした。当時たぶん私が正和興業で初の育休取得だったと思うので、会社にとってもまだ新しい試みでした。でも社長をはじめ、周りの皆さんが温かく送り出してくれました。
Q: 復帰したときはどうでしたか?
やはり子供が熱を出したり、保育園から呼び出しが入ったりと、子育てと仕事との両立は難しいと感じました。そんな時でも、急遽休むことを快く許可してくれたり、仕事量を調整してくれたり周りの方がサポートしてくれたので助かりました。本当に感謝しています。
Q: 福利厚生が充実していますね!
今の正和興業の福利厚生制度については、本当に大きな進歩を感じますね。私が入社した二十年前と比べて健康経営といった社員のための取り組みが格段に増え、社員を非常に大事にしているなと感じています。こういった制度の充実化が進んだのはここ数年のことですね。若い世代も含めて全ての社員が魅力を感じるような環境作りに力を入れています。福利厚生の充実は、正和興業がもともと私たち社員の意見を真剣に受け止めてくれる会社だからこそ実現しているんですよ。社長をはじめとした経営陣が耳を傾けてくれて、提案したことが形になるのを実感できています。これがすごく面白いんです。規模が大きくなる中で社員の声を反映する取り組みを継続できているのはすごいことですよね。
Q: 最後に、仕事をするうえで必要だと思うスキルを教えてください
私は、柔軟性と誠実さだと思っています。仕事の中で柔軟に応じる力と、自分から情報を集めて正確で相手にとってわかりやすい形に作り上げる誠実さ、これらがとても大切と思っています。もちろん、その土台となるのはコミュニケーション力ですね。私は、書類係として社内外とのやり取りをよくするのですが、工事書類一つとっても、数字を並べるだけでなくその資料が関係者にとって分かりやすく、きちんと伝わるものを作りたいと考えています。現場では毎回異なる状況が発生するから現場担当者との連携も重要で、正しく意図をくみ取って動く必要があります。そういう意味でも、自分から積極的に動くことが大切なのかなと。指示されたことをこなすだけじゃなくて、問題点を先読みして行動できる力が求められていると思います。